スポーツ 男子新体操全国オンライン選手権 2021,09,20

【盛岡市立高校】11年ぶりのインターハイ表彰台のりを実現した唯一無二の演技に注目!

盛岡市立高校

かつては青森山田高校に次ぐ、「東北の二番手」が盛岡市立高校の定位置だった。インターハイでも入賞常連校。しかし、宮城県名取高校の台頭もあり、近年では東北でも3番手にあまんじる年もままあった。

盛岡市立高校の特徴と言われているのが、独創性のある振付、作品構成だった。ときにはダンス的なアイソレーションを振付に取り入れたり、操り人形のようなストーリー性を感じさせる構成だったり、組み技も「他のチームがやっていないものを」と挑戦し続けてきた。

その挑戦がときには実り、高く評価されることもあったが、インターハイ3位以内の壁は厚く、なかなかそこを突破することは難しかった。最後に盛岡市立が、インターハイで表彰台にのったのは2010年。今でも伝説となっている名作「戦場のメリークリスマス」を演じた年だった。2018年3月まで、盛岡市立を率いていた名将・野呂和希前監督のときに得た最高順位だったこの年、高校3年生だったのが、現在の盛岡市立高校の藤原大貴監督だ。

青森大学で個人選手を4年間務めたあと、母校である盛岡市立に戻り、監督となって4年目。いわば藤原監督が一から育てたチームが大きな花を咲かせた。いつも通り、盛岡市立らしい独創性は失うことなく、見ている人の「次はこうくるだろう」という予想をいちいち裏切って見せる、明らかに「他のチームとは違う個性をもった作品」だったが、今年の盛岡市立はそこに実施の正確さ、美しさが加わっていた。「独創性」を求めるあまり、完成度を高めきれなかった年もあったように見えていたが、今年は違った。コロナ禍でほとんど大会に出場することもできなかった2020年の1年間も彼らがどんなに地道に努力してきたか、を感じさせる演技で見事、2010年以来のインターハイ表彰台を叶えたのだ。

しっかりとした基礎に立ち返ったうえでの独創性。これが見せられれば盛岡市立は強い。今年の強さは来年以降の序章となるか? 要注目のチームだ。

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