詳しすぎるぞ！出場チーム紹介！！愛知県立阿久比高校（愛知県）
愛知県は、全日本ジュニア団体優勝2回を誇る半田市立半田中学をはじめ、かつては男子新体操部のある中学がいくつもあったという男子新体操の盛んな地域だ。
しかし、高校からは青森、埼玉などの強豪校に進学する選手が多く、ジュニアの競技人口の多さのわりには、「強豪」と言える高校はない。そんな愛知県からは、近年は武豊高校のインターハイ出場を続いているが、その前には阿久比高校が代表だった時期がある。
当時の阿久比高校には、優勝争いに絡むまではいかないが、上位グループの一角には入ってくるチームで、ジュニアからの経験者の多い愛知県らしく、洗練されたおしゃれな演技を見せる印象があった。しかし、武豊高校の台頭により、インターハイで姿を見ることがなくなった阿久比高校の演技を久しぶりに見たのが、2016年に始まった男子新体操クラブ選手権だった。阿久比新体操クラブという名前でユース団体の部に出場していた阿久比高校のチームが優勝したのだ。この年が第1回目という大会だったため、出場チーム数は多くはなかった。が、このときに見た阿久比新体操クラブの演技は、のびやかで基本を大切にしたていねいさがあり、とても清々しい演技だったことを覚えている。「凄いチーム」かと言えば、まだそこまではいっていない。しかし、今後どんな選手たちが育っていくのか楽しみ、と思えるチームだった。
オンライン選手権に出場する選手たちは、6人中５人が3年生だという。しかも、ジュニアからの経験者は１人だけ。あとの4人は高校に入ってから「まずは前転から」始めた選手たちだそうだ。決してキャリア豊富なチームではない。が、4年前のクラブ選手権で優勝したチームにもジュニア上がりの選手は少なかった。
それでも、あのときの阿久比の演技には、十分惹かれるものがあったのだ。今回もきっと、「阿久比らしい」気持ちのいい演技を見せてくれるに違いない。
「新体操沼はまり歴20年ライターが見る 男子新体操オンライン選手権2020」
